2005年11月16日

ピーター・ドラッカーが教えてくれた転職タイミングの秘訣

a76367ad.jpg(外資系転職ポータルサイトdaijob.com掲載コラムより)

こんにちは。e-Rirekisho.comのバシャラです。当コラムに来て頂き、ありがとうございます。また、当コラムを通じてご連絡下さった皆様にも心より感謝しております。

ご存知だと思いますが、先日(2005年11月11日)、近代マネージメントの父とも言われるピーター・ドラッカー先生が95歳で亡くなられました。ドラッカー氏が影響を与えた人は、何千万人といわれ、恐らく数え切れないでしょう。私もその一人です。

ドラッカーの教えの中で、私の人生に大きなインパクトを与えてくれたことが二つあります。一つは日本の素晴らしさについて学んだことです。もう一つは皆様のお役に立つと思う、キャリアプラン及びキャリアチェンジのタイミングについて学んだことです。

ドラッカーのマネージメントに関する書籍を初めて読んだのは、トルコでまだ大学生だった頃だと思います。エンジニアリングの勉強をしながら、マネージメントやセールスに関する本も多く読んでおりました。その中で一番好きだったのはドラッカーの本でした。なぜなら、単なる短期的利益追求というより、人間性が表に出ているマネージメントスタイルだったからです。また、非営利団体の考え方が、営利団体でどのように通用するかについて、書いてあったことにも感動しました。

何よりも印象に残ったのは、日本的経営の素晴らしさ、日本人の考え方の素晴らしさについて教えてもらったことだと思います。アメリカではなく日本のビジネススクールで勉強しようと思ったきっかけの一つでした。日本に来てドラッカー先生が非常に尊敬されているのを知り、大変嬉しく思いました。

彼の影響を受けたもう一つのきっかけは、偶然読んだ彼のインタビューです。私がビジネススクールに通っている時、ある日イスラム教徒の学生用の礼拝室で「ご自由にお取り下さい」と貼ってある、先輩方が残してくれた本箱を見つけました。その中で、ビル・モイヤーズの「A World of Ideas」というインタビュー集が大変面白そうだったので、手に取りました。アメリカのオピニオンリーダー、約40人のインタビューが載っている本です。その一人がピーター・ドラッカーでした。

ドラッカーはそのインタビューの最後に、転職のタイミングについて若者たちに大事なヒントを与えています。自分のキャリアを設計するとき、いつも彼のヒントを参考にしてきました。その一部を皆さんにもお伝えしたいと思います。

「MOYERS氏:21世紀を迎えるにあたって、若者にどんなアドバイスをされますか?

DRUCKER氏:「自分の長所を見つけろ」とアドバイスします。自分の長所を知ることは、とても大切なことです。ですが、自分の長所を知っている人はごくわずかです。自分の短所は、誰でも知っています。自分の長所を知る人が何故こんなにも少ないか、その理由は自分が強いものに関しては簡単に成功するからです。私たちは難しいことには汗をかきながら努力するのに慣れているので、簡単に成功してしまう強いものには気付かないのです。だからこそ、第一に自分の長所を知りなさい。

第二に知るべきことは、自分がいつ変化すべきかということです。あなたがとどまるべきではない環境というものがあります。あなたは自分を堕落させる環境に身をとどめておくべきではありません。そこに浮かぶ水があるかどうか分からなくても、あなたは自分の船に乗って漕ぎ出さなければいけないのです。そして、いつやめるべきかを見極めなさい。

もし今の環境ではこれ以上何も学べない場合、今の仕事があなたに何かを挑戦させる気持ちを掻き立てない場合、“定年まであと20年”と定年までの年数を自然と数えてしまう場合、そんな時はその環境から抜け出しなさい。今の平均寿命を考えると、ナレッジワーカーにはセカンドキャリア、新しいスタートがいつでも可能です。

例えば、おもちゃメーカーでマーケットのリサーチに20年という年数をかけるのは長すぎます。そのようなことに長い時間を費やしていると、その間に精神的に落ち込んでしまったり、アルコール中毒になってしまったり、19歳の子と浮気をしたり、精神科に通う事になってしまったりします。そんな状況にまで達したら、キャリアを変更しなさい。貴方には新しい挑戦、新しい人たちとの出会いが必要です。」

(Bill Moyer 『Bill Moyer's World of Ideas』 Paperback Edition、New York、Doubleday 、1989年、p.404)

先日、ドラッカー先生が亡くなったことを新聞で知り、久しぶりにこのインタビューを読みました。ドラッカーとドラッカーのようなたくさんの学者に恥ずかしくないように、私たちもがんばらなければなりません。

セルダル・バシャラ
英文履歴書作成のe-Rirekisho.com代表

PS:
外資系転職相談キャンペーンを実施しております。是非ご利用下さい。お待ちしております。



英文履歴書作成のe-Rirekisho.com
http://www.e-Rirekisho.com


〒150-6018
東京都渋谷区恵比寿4-20-3 
恵比寿ガーデンプレイスタワー 18階
Tel: (03) 5789 5396
Fax: (03) 5789 5397
info@e-Rirekisho.com

英文履歴書, 英文レジュメ, カーバーレター作成